レリーフについて 2003/2/20  転載

今日は七夕さんですね。さて、旧い文章を転記しました。六年前です。

レリーフについて(1995〜)

始めての個展を開いたのは1995年でした。札幌の株式会社F工務店の一階がギャラリーだった頃の事です。当時副社長(今は社長さんです)の石出さんが快くOKして下さったのです。当時私はコンピュータグラフィックスの仕事を始めたばかりで、若い人たちについていけずにかなり落ち込んでいた時でした。(42歳でした)

レリーフを新たに9枚デザインしました。寸法を決めるのですが、あのときには不思議なことにミリ単位まで何となく分かりました。特に、スケッチを重ねて形態が出てきたというわけではないのです。ポンっと空間から飛び出すようにあっという間にデザインはできました。それを家具製作のDD-OFFICEの土井さんにお願いして、製作してもらいました。最終的に、細かい部分の仕上げは私がサンドペーパーで微妙なニュアンスをつけていきました。そして、塗装して仕上げました。

仕上がりはホームページをご覧下さい。その時に、自分でも感心したことがあります。出てきた寸法が非常に正確なのです。なんと説明したらよいのか、デザインに破綻がなくて、しかも、ぴったり来るというのか・・・・。ほとんど無意識に出てきた寸法の数字が非常に美的に理にかなっていたことです。このレリーフのいくつかには黄金比を見つけることができます。なんとなく「ここは正方形だな」とか「これはこの比率だな」とか、迷いなく寸法が出てきました。今、見てもそれは非常に精度が高かったのだろうなと思います。

個展のご案内を差し上げたところ、古い友達がたくさん見に来てくれました。土曜と日曜にギャラリーに詰めたのですが、ずっと昔話に花が咲いていました。お花もたくさんいただきました。本当にありがたいなぁと思った記憶があります。最終日には妻と四人の子どもたちも来てくれて、写真を撮りました。とても、嬉しかったです。始めての個展は感激でした。『これからも何度もできるのかなあ。何度もできればいいなぁ。うん。何度も何度も個展を開こう』と、その時に固く決心したのをよく憶えています。

それから、何度も展示会を開かせてもらいました。でも、あの時の個展が私の原点であり「これからはアーティストとして生きていこう」と決心した場所でもあるのです。

では。また。2003/2/20

これらのレリーフは注文制作です。30センチ×48.5センチの大きさで8万円〜です。

  
  
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